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玉川大学文学部英語教育学科の授業で講演を行いました

副代表理事の景山が、玉川大学の太田美帆准教授の授業において講演を行いました。

 ■ 日時:2020年12月23日
 ■ 授業名:Word Studies
 ■ 担当教員:太田 美帆 准教授
 ■ 講演者:公益財団法人大和市国際化協会 石川 和友様
       特定非営利活動法人glolab   副代表理事 景山 宙
 ■ 参加者:玉川大学文学部英語教育学科の学生の皆様
 ■ 参加人数:約50名
 ■ 講義形式:Zoomを使ったオンライン授業

玉川大学の文学部英語教育学科では、国際共通語としての英語運用能力を身につけ、積極的に国際社会に貢献できる人材、および社会の多様な場面で英語教育を実践できる人材の養成を目指しています。

「World Studies」とは、地理や国際情勢を踏まえ、各国・地域の実情について理解を深めていく科目です。今回出席された学生の皆様の多くが、小中高の英語教師を目指しており、2年生の夏から9か月間の欧米への留学をされる予定です。

今回は、事前に、学生の皆様が地方自治体による多文化共生実態Web調査を行った上で授業に臨みました。講義の前半では、大和市国際化協会の石川様が、日本および神奈川県大和市における多文化共生の実態について説明しました。

講義の後半では、景山が外国ルーツの若者を取り巻く状況や課題について概要を説明しました。また、景山が来日後に体験した困難や抱えていた悩み・葛藤、そしてそれを乗り越えて得たものや支えになったものについて話をしました。最後に、学生の皆様へのメッセージとして、「違う考え方に価値があり、そのためには、特長のある人物、異なった価値観を持つ者同士が、確かな信頼関係の上で共鳴し合って、お互いの個性をぶつけあって、新しい物・事を生み出すことが重要である。」ことを、文献を参照しながらお話しました。



講義後、学生の皆様からは、感じたことや学んだことなどについて、感想を寄せていただきました。お呼び頂いた太田先生、ご参加頂いた学生の皆様に改めて感謝申し上げます。

学生の皆様の感想(抜粋)


”景山さんのお話では自身の苦労の話がとても印象に残っていて、国籍の違う人や日本語がたどたどしくて会話が上手くできない外国人と出会っても、その人を理解して尊重する事が大事だと感じました。”

”景山さんのセンスメイキングのお話を通して自分の新たな発見のために価値観の違う人と 積極的にお互いの意見をを交わすことの重要性を感じ、今後の人とのコミュニケーションでそれを実行していきたいとおもいました。”

”景山さんの話ではご自身の体験談を交えながら話しており、とても説得力があった。慣れていない環境で生活するのは大変なことだし、その分どのような事があったのかを聞けて良かった。そのような子たちにとっていい教師に出会えるか、出会えないかというのはとても大きなことだと思うので、私はそのような児童・生徒たちに寄り添うことができる教師になりたいと思った。”

”景山さんの話で問題となっていた(外国ルーツの若者の)問題発見の難しさも、指導員が信頼関係を築いていくことで、ただの指導員ではなく秘密も話してしまえる人になれたらいいなと感じました。私は日本で産まれ育ったので、自分のルーツや同化や選択に悩んだことはあまりないのですが、景山さんの話でリアルに外国ルーツの学生の悩みを知ることができました。”

”景山さんの話から、マイノリティが抱える疎外感や葛藤(同化するという決意、家庭や日本人との軋轢)を知り、深く心を揺さぶられました。マイノリティが抱える葛藤は千差万別で複雑だと思います。”

”今回の話を聞いて、私たちが調べたことより想像できないほどの問題があり驚きました。今回だけでは聞き取れない情報が多くて私たちはもっと異文化理解に力を注ぐ必要があると思いました。同時に、ボランティアに参加するなど今の私たちでもできることが多くあることがわかりました。”

”外国人を思いやる心、考え方を理解する必要があると思います。景山さんの話でもあったように、他国での暮らしは想像以上に大変なことがわかりました。それを私たちが軽率な言葉を使うことで、今まで日本人は外国人に不快感を与えているのだと景山さんの経験談で理解しました。誰が何人かなど関係なくお互いがもっと理解し合うことが必要だと感じました。”

”景山さんの話では、日本に住む外国人の苦労をしみじみと感じられた。自分は、言葉の壁が外国人にとって一番たいへんな課題だと思っていた。しかし、景山さんの話を聞いて言葉だけでなく、親との関係や金銭的問題も大きな課題であることを知った。だからこそ、そのような外国人の人たちのために日本人である私たちが支援していくことが、とても重要になってくるとわかった。”

”景山さんのお話の中でインクルーシブ化の効用について学び、当初の目的は、外国人の方の理解推進のために作られたというものであっても、日本人のお年寄りにも効果的であったということから問題に対する解決策をいかに社会全体に対してしていくかということの大切さに気付かされた。”

以上

報告:景山 宙