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外国にルーツを持つ高校生の進路サポートと在留資格相談支援オンラインセミナーを開催

特定非営利活動法人glolab(グロラボ)は、2021年3月28日に「外国にルーツを持つ高校生の進路サポートと在留資格相談支援オンラインセミナー」を開催しました。全国各地から50名近い参加者があり、この課題に関する関心の高さを実感しました。

オンラインセミナー概要



 ■ 日   時:3月28日(日) 13:30-15:30
 ■ プログラム:
    第一部
     1.進路支援における在留資格の留意点 / 丸山由紀弁護士
     2.相談事例報告 / NPO法人glolab 相談担当 西尾加朋
     3.質疑応答
    第二部 glolab 活動紹介
 ■場   所:オンライン会議システムzoom



外国にルーツを持つ高校生が卒業後の進路を考える時、在留資格の変更等注意しなければならないポイントがあります。今回、外国にルーツを持つ子ども・若者分野に明るい丸山由紀弁護士をお招きし、教職員・支援者向けに進路支援に必要な基本的な在留資格の知識を学ぶ場をつくりました。

まず、丸山弁護士に、「日本国籍をもたない若者と在留資格の関係」、「家族滞在など就労制限のある在留資格を持つ生徒どのように進路のプランをたてたらよいか」というテーマで複雑な在留資格の制度を、網羅的に解説いただきました。続いて当団体の相談担当の西尾 加朋より、実際にあった相談事例の紹介をしました。丸山先生の制度の説明の後、具体的な相談事例に触れたことで、参加者のみなさんは、相談対応のイメージを持つことができたようです。

質疑応答の時間では、家族滞在の生徒と奨学金について、在留特別許可について、どのように相談先を探すかなど質問が相次ぎ、参加者が日頃から外国ルーツの若者と接する中で様々な課題を抱えていることがわかりました。

最後に当団体の代表理事柴山智帆より、glolabが取り組む進路・キャリア支援の全体像、その中でもキャリア動画、LINE診断に焦点をあてて紹介しました。

参加者の感想(抜粋)


セミナー後のアンケートでは以下のような声が参加者からよせられました。

 - 在留資格について今後留意すべき点がわかった
 - 地方では、このような勉強会の場がないので貴重な機会だった
 - glolabのキャリア動画を今からすぐ授業に使いたい
 - 在留資格、抱えている問題、対処法など幅広くそして深く学ばせて頂きました
 - 外国にルーツを持つ児童生徒の支援をするにあたって、そもそも何を知ればいいのかがわかりました。
 - 参加して本当に良かったです。小さな子供に対する支援は多く目にしますが、高校進学後の進路については、本人達に任せてしまっているところがありました。経済的に苦労しているご家庭も多く、今日のセミナーは今後の私の活動に役立つものだったと思います。
 - 在留資格の種類や制限などの講義を受け、もっと知りたいという思いとともに、一緒に活動している仲間たちにも今回のセミナーの内容を共有したいと思った。
 - glolabような相談先があることを知ることができたのがよかったです。

昨年glolabが実施した『外国にルーツを持つ若者の高校生活に関する調査』では、教職員の先生方から「どんな課題を抱えているかよく把握できていない」「情報提供が十分にできていない」といった指摘がありました。在留資格など外国にルーツを持つ生徒特有の課題に対応する知識を得ることは非常に重要ですが、そういった知識や対応方法を学ぶ場は限られています。セミナー参加者の声からも今回のオンラインセミナーのような場が求められていることがわかりました。

外国にルーツを持つ高校生場のサポートは徐々に広がってきていますが、まだまだ手薄な状況です。さまざまな地域で進路指導にあたっている教職員の先生方、支援者のみなさんとこのような場がつくれたことは大きな一歩でした。今後、glolabは、支援者や教職員の先生方とネットワークを作り、地域を超えた支援プラットフォームを築いていきたいと思います。

当日の資料


こちらからご覧ください。

(PDF)外国につながる若者の就職と在留資格 丸山由紀弁護士 配布資料
(PDF)高等学校卒業後に日本での就労を考えている外国籍を有する方へ
(PDF)在留資格一覧表
(PDF)glolab在留資格相談の事例報告
(PDF)glolab活動紹介

外国にルーツを持つ若者の高校生活に関する調査は、こちらからご覧ください。
http://www.glolab.org/2021/02/19/外国にルーツを持つ若者の高校生活に関する調査/


以上
報告: 柴山智帆